投稿者「吉岡幸雄」のアーカイブ

空五倍子色(うつぶしいろ)

この漢字を読める方は何人おられるだろうか。この空五倍子色の原典は『古今和歌集』にある。「世をいとひ木の本ごとに立ちよりて空五倍子染めの麻の衣なり」という歌である。あてもなく行脚して、疲れ果てて、木陰にうつ伏している僧侶、 … 続きを読む

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支子色(くちなしいろ)

夏のはじめに白い花をつけてあたりに芳香を放っていた支子は、秋の終わりから冬のはじめにかけて、黄赤色の酒徳利のような形をした小さな実をつける。 中国ではこの実を古くから染料や薬用に用いていた記録があり、日本でも飛鳥から奈良 … 続きを読む

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秋の名残

今年は何十年ぶりか、紅葉の彩りが美しかったと言われている。 京都もいつもより2週間ほど早く色づき、私も久しぶりに麗しい黄や紅の葉のかさなりを観たようだった。11月11日から大分県竹田市へ出かけたが、九重連峰の秋色も存分に … 続きを読む

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松(まつ)

12月17日は春日御祭、午後1時には春日大社、一の鳥居をすぎたところの影向 (ようごう) の松に、田楽、清男 (せいなみ)、猿楽など、御旅所前で行なわれる芸能の一座が参集する。 ここの松は神が降りてくる「影向の松」といわ … 続きを読む

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紅葉(もみじ)

今年の秋は例年より寒さが厳しいようで、山の樹々の葉が色づくのも早くなるような気がする。 秋の紅葉は古くより「錦」の織物の美しさにたとえられてきた。 『古今集』のなかの秋歌下に「霜のたて 露のぬきこそ よわからし 山の錦の … 続きを読む

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