吉岡幸雄の染め作業風景写真

吉岡幸雄プロフィール

吉岡幸雄(よしおか・さちお)は、昭和二十一年四月二日、吉岡常雄(昭和六十三年歿)、俊子(平成十年歿)の長男として、京都市伏見区に生まれる。生家は江戸時代から続く染屋で、父常雄はのちに大阪芸術大学教授として教壇に立つとともに、世界の染色研究に没頭。とくに貝紫の研究は他の追随を許さないものであった。伯父に日本画壇の重鎮、吉岡堅二がいる。

生家の「染司よしおか」五代目継承を嫌い、ジャーナリストを志望し、昭和四十二年、早稲田大学第一文学部文芸学科に入学。しかし、卒業後、父や伯父らの傍らにいて見てきた日本の美術工芸への興味、さらには京都の重層な伝統への関心は断ち切りがたく、昭和四十八年、自らが代表となり、美術工芸図書出版「紫紅社」を設立。社名に日本古来の代表色といえる紫と紅を配したことは、氏の活動の源泉をあらわしていることはいうまでもない。

紫紅社で、豪華本『琳派』(全五巻)、『根来』『正倉院裂と飛鳥天平の染織』『狂言の装束』『日本の髪型』など七十冊 (平成十二年四月現在) におよぶ出版活動を行ない、さらに『日本の意匠』(全十六巻、京都書院刊)、『日本の染織』(全二十巻、京都書院刊) の編集長として、伝統美の集大成を編む。また、電通や朝日新聞社の委嘱を受け、コマーシャル制作や編集制作、美術展覧会の催事企画なども行なう。

そのまま、出版、広告、催事の世界でその才を生かすと思われたが、生家に戻ることを決心、昭和六十三年、「染司よしおか」五代目当主を嗣ぎ、染師福田伝士と二人三脚で植物染による日本の伝統色の再現に取り組む。

平成三年に奈良薬師寺三蔵院にかかげる幡五旗を多色夾纈によって制作し、きもの文化賞を受賞 (財団法人民族衣裳文化普及協会)。同四年、薬師寺「玄奘三蔵会大祭」での伎楽装束四十五領を制作。同五年、奈良東大寺の伎楽装束四十領を制作。天平の時代の色彩をすべて植物染料によって再現して話題となる。

平成二十年、成田空港到着ロビーのアートディレクターをつとめる (グッドデザイン賞受賞)。また、源氏物語千年紀にあたり、源氏物語の色五十四帖を再現。平成二十一年、京都府文化賞功労賞受賞。

平成二十二年、日本古来の染色法による古代色の復元、東大寺等の伝統行事、国文学、国宝修復など幅広い分野への貢献が認められ、第58回菊池寛賞受賞(日本文学振興会主催)。

平成二十四年、放送文化の向上に功績があった人物に贈られる、第63回 (平成23年度) NHK放送文化賞受賞。

主な著書
「日本の色辞典」「源氏物語の色辞典」(紫紅社)
「王朝のかさね色辞典」(紫紅社)
「千年の色 古き日本の美しさ」(PHP研究所)
「日本人の愛した色」(新潮社)
「日本の色を染める」(岩波新書)など多数

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