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「工房の季節便り」カテゴリーアーカイブ
藁 (わら) の灰
今年は、桜のたよりも駆け足でやってくるような温かさである。寒いあいだは、私たちの工房では紅花染をもっぱらとしていて、藁の灰を毎日のように前庭にある竈で燃やして、その灰汁で、花から赤を搾り出すのである。 竈で藁を焼く 藁の … 続きを読む
稲藁を燃やす
秋冷の季節になって、朝晩は襟元や足先がだいぶひんやりしてきた。 もう工房では冬の支度にかかっていて、まず稲藁が運び込まれている。最近の農家では、稲をコンバインで刈り取って、すぐに細かく刻んで田に撒いてしまうので、むかしふ … 続きを読む
蓼藍の花
今年の異常気象は、九月に入って少しやわらいできたように思っていた。ところが、蓼藍の二番葉を刈る頃、つまり九月十五日をすぎる頃より、もう花が咲いてきてしまった。 例年なら、九月の末頃、三番葉が出てきて、それからコンペイ糖の … 続きを読む
蓼藍 (たであい) の本植え
藍染に用いる「蓼藍 (たであい)」の葉は、春に種を蒔いて梅雨のあけた真夏に収穫します。 私どもの工房で染めるのには、阿波徳島のすくも (干藍) を主に使っておりますが、近くで栽培して、生葉染などに応用しています。 工房の … 続きを読む
染料になる樹 – 花水木の花、胡桃の花序
京都の洛南、伏見にある私の工房は、昔の長屋の建物である。隣が引っ越しされるたびに父が借り足していったものだから、必然的に横に長くのびた家になっている。 幸い、東西に長くなっているので、南に面して細い庭があり、どこも日当た … 続きを読む